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AIアナウンサー運用のリアルを視察 沖縄・琉球朝日放送様

私たちの暮らしの中に急速に浸透してきているAI(人工知能)。弊社talkONE株式会社でも、取材や画像編集、情報収集などで徐々に活用していますが、アナウンサーとして最も気になっていた「AIアナウンサー」に関して、日本で初めて運用を開始された、沖縄県のQAB 琉球朝日放送様を訪ねて、お話を聞く機会をいただきましたので、ご報告いたします。

QABでは2025年1月からAIアナウンサーによるニュースを開始、月曜と水曜の夜に放送しています。実在の人物をアバター化したアナウンサーが、いわゆる口パクではなく、実際にアナウンスする口の動きで(リップシンクと言います)日本語で伝えます。同社のYouTubeで動画が見られますので、一度ご覧ください。

QABがAIアナウンサーの導入を決めたのは、津波などの災害時情報発信の多言語対応と、人的負荷から休止していた夜ニュースの復活が大きな理由でした。また県内民放局で唯一夕方ニュース番組をバーチャルスタジオで制作という先進的な取り組みをしていますが、これは社屋の構造上天井高が取りにくいと言う事情が発端。いずれも困り事の克服が、イノベーションの原動力になっていると感じました。

QABの担当部局の方にご説明いただきながらAIアナウンサーのニュース映像を見ました。メリットは以下の通り

・リップシンクしているので不自然さがほとんど無い
・誤読が無く、体調不良などによる欠員や声の不調の心配が無い
・土日や夜間などアナウンサーが手薄な時間を補完できる
・ネットニュースへの転載が高速化する
・CMやPRのナレーションの尺調整も含め、リテイク(撮り直し)時の手間が大幅に省ける

私もKNB在職中にアナウンサーの業務割振をしながら、「定時ニュースだけでもAIアナが担当してくれたら、限られた人的リソースを、より効率的に運用できるのに・・・」ともどかしく思っていました。生身のアナウンサーの勤務効率化を進めていく上で、私はAIアナウンサーの稼働は大きな力になると思っているので、QABの実感に深く共感しました。

また、工夫しながら運用しているポイントもいくつかありました。

・通常のニュースが冒頭だけアナウンサーが映るのに対し、AIアナは常時顔出しで読むよう表示
・イントネーションのカスタマイズが難しい中、原稿の文字入力で近い発音を出している など

さらに今後に関しては、各家庭のテレビ受像機に留まらず、公共のサイネージとの連携とか、放送の優位性を活かした新コンテンツへの展開なども視野に、先発局として知見を積み重ねておられるとの事でした。今回突然の取材にも関わらず、大変丁寧にご対応くださいましたQAB編成部長様を始め、各所の皆様に厚くお礼申し上げます。

AI、生成AI、フィジカルAI・・・私たちの暮らしや企業活動にどんどん実装されていくのは明らかです。弊社としましても最新動向を注視し、実用や情報発信に活用して参りたいと考えております。