学びとしての講演会聴講
富山県立大学同窓会の設立20周年を記念して、記念講演会が開かれました。テレビ出演などでもお馴染みの工学博士 武田邦彦さんによる「日本文化とものづくり」と題した講演は、同窓生向けだけでなく、一般にも解放されたことから、すぐに応募して聞かせて頂きました。

同大学は前身が「富山県立大谷技術短期大学」で、県出身の実業家 大谷米太郎氏、大谷竹次郎氏の寄付を基に設立された経緯があります。機械、工業などの学科がスタートだった事もあり、武田さんのお話は、同大学での学びに直結するものでした。
武田さんのご専門である資源の話は勿論、世界情勢の中の日本、経済と所得、工業化と環境問題など、今を生きる私たちが、少し前の歴史から学び、少し先の未来を思い描くような、ワクワクする時間でした。
一方で、私自身は講演を本業としている身。専門分野を持つ研究者が、どのような講演をして聴衆を惹きつけるのか。聞く側の関心事にどう応えるのかなど、内容以外に学びになるポイントを探しながらの聴講でした。

個人的に心に残ったのは、武田さんのお人柄の部分でした。民間企業時代に味わった葛藤、研究者として官僚と意見を戦わせた思い出、退職し独立された経緯など、パーソナルな部分に踏み込んだエピソードと、その時の心の揺らぎを垣間見れたことが、私にはグッときました。
今年はこの後も、著名な方の講演をお聞きする機会がいくつかありそうです。学びとして聴講の機会を積極的に作り、自らの講演スキルのアップグレードに取り組んでいきたいと意気込んでおります。